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『うたうかい 残暑お見舞いコンサート』の本番を終えて


カルミナ・ブラーナと魔術師

 「うたうかい」で「カルミナ・ブラーナ」をやると聞いたとき私は「やったー!」と思った。以前から一度歌ってみたいと思っていた曲の一つである。享楽的で、刹那的でエロティシズムがあって、妖しげな雰囲気に満ちたこの音楽にとても魅力を感じていたのである。ある解説で「カルミナ・ブラーナ」は"Simple is best."を地でいくような作品である。と書かれていたのを見たことがある。確かにそうだろう。メロディーはとても解りやすく、すぐに口ずさむ事ができる。また、和音も易しそうである。従って各パートも歌い易いと云うことではないだろうか。そこで私は練習に勇んで参加したのであるが・・・。当てがはずれた。聴くと歌うでは大違い。つまりこの易しさが曲者、単純すぎて歌いにくいのかな?更にもっとも手こずったのがラテン語である。私はかなり昔(半世紀前)にミサ曲以外にグレゴリアン・チャントもかじったことがあるし、今でもCDで聴くことがある。だから意味は解らなくとも、発音は何とかなると高を括っていた。ところが、私の見覚えのあるラテン語とは大違いだ。そりゃそうだろう。グレゴリオ聖歌は聖職者が祈りに使う言葉、それに対してこちらは世俗的な言葉(当時のインテリ不良青年が好んだ)がふんだんに使われているのだから言葉がやたらと多い。加えてこの曲の最大の特徴である「速く、激しく、躍動的なリズム」。これには日本のどんな合唱団でも苦労したことだろう。つまり歌う側にとっては"Simple is best."なんて云っている余裕はないのである。云うなれば"Simple is difficult."なのである。
 さて演奏会を控えて1ヶ月位前、練習もあと3、4回しかない。私自身、家で練習をするが、どうも身につかない。練習日に行っても出来ていないのは、私だけではなさそうだ。これで本番がやれるのか?と危惧を持ったのは私だけではなかったと思う。
 しかし最後の頑張りが効いたのか、何とか本番をやりおゝせることが出来た。アンコール曲「北の国から」を歌った時はホッとした気分とジワーッと押し寄せて来る感激に酔うことができた。先生からはお誉めの言葉を頂いた。終盤には団員個々の努力があったのだろう。しかし私は皆さんの涙ぐましい泥縄的努力!(失礼かな)以外にも、なにか別のファクターを感じるのである。私はそれを考えてみた。そしてハタと手を打った。それは指揮者の指先である。その指先が我々をうまく乗せ、暗示にかけ、その気にさせたのではないか。そうだ、あれが三原マジックなんだ!(昔プロ野球に三原修という名監督がいた。彼の采配を三原マジックあるいは魔術師三原といって高く評価されたものである。)これで表題の意味がお分かりかな?我々は三原剛のマジックにかかったのである。よくぞマジックにかけてくれたものだ。これからもさらに高度な練習の上にマジックをかけてもらえば、もっと素晴らしいものが出来るのではなかろうか。
 話は飛躍するが「カルミナ・ブラーナ」の中の宴席の場面を舞台で表現した時、美女が舞い、男どもが飲み、騒ぎ、そして中央にカリスマ的な魔術師が水晶玉の前に座っている。これは実に自然な光景ではないだろうか?
A・M
「残暑お見舞いコンサート」を終えて

 私にとっての「うたう会」とは、心はずむ暖かい場所であり。未熟な私にも、純粋にコーラスを楽しめる安心できる場所なのです。
 三原さんの一言一言が、私の心を揺さぶります。そして、上手に歌えるようになりたいと、向上心をかきたてます。身体全体で詩の世界へ、音の世界へ導いて下さいます。魔法にかかったみたいにイメージが広がります。
 ホームソングメドレーはどの曲も中・高生時代に慣れ親しんだ曲ですが、一曲一曲こんなに深く感じて歌ったことはありません。
〜〜〜私の独り言〜〜〜

あこがれをこめて「アニ−ローリー」と詠ったことないよな〜。行間の向こう側にある気持ちを気付かせて下さった。感動!
フォスターがこんなにやさしくて暖かい響きをもった曲だったなんて気付かなかったよな〜。先生の豊かな表情と指先が目に焼き付いているよな〜。また、感動!
「ロンドンデリー」の出だしのところの、先生のとろけるような何とも言えない優しい表情に思わず引き込まれそうになって、ハッと我にかえり、気恥ずかしい感動!
一番苦手な6/8拍子「グリーン・スリーブス」。「しっかり深い声で横に歌う。ずれない!」に、珍しくうまく流れるぞうれしぃー!先生の一言は効果抜群。感動!
「カルミナ・ブラーナ」こんな曲だったんだ。若きあの頃、何も分かってなかったんだな。ただ、声を張り上げていただけだったんだ。
必死だったけど、終わってみれば楽しい練習だったな!

 本番中、先生の身体が歌っていました。しがみついて必死で歌いました。この感動をもう一度味わいたいです。今度は余裕をもって・・・
  短い時間にこんなにも充実した時間をもてた幸せを、今かみしめています。
  素人の私達に、冷房が効いているにもかかわらず、汗だくになって一所懸命、教えて下さるすばらしい先生!
  超一流の先生の指導を仰げることの喜びと幸せが体一杯溢れこぼれています。何とすばらしいことでしょう。
  私は三原先生の詩(心)の世界、音(心)の世界が大好きです。暖かくて、柔らかくて、艶やかな気品のある声が大・大・大好きです。
  これからも、なが〜く「うたうかい」を続けて下さい。
  一所懸命、勉強します。
R・K
うたうかい
  「残暑お見舞いコンサート」に寄せて

 残暑きびしい8月27日、斑鳩の里に佇むおしゃれなホール。古への思いに誘われるようにホームソングメドレーを聴かせていただきました。イギリス編では鍛えの入った「うたうかい」の皆様の歌声に思わず目を閉じて、草原を渡る風のような清涼感にしばし暑さを忘れました。ソロも曲想にマッチした声でさわやかでした。アメリカ編、はるかなノスタルジア、田舎の家は今頃どうなっているのだろう、秋の日のヴィオロンのためいきのひたぶるに・・・夢から覚めて、「あっ、墓参りがまだだった」夏の名残りを美しく力強く歌いきった皆様に拍手!カルミナブラーナカルミナブラーナ、この地の底から湧き出るような歌声はなんだ!この誘い込むような歌声は何だ!少女たちと男たちと酔っぱらいと僧侶と、思い思いの語りかけにカオスの中に巻き込まれるかのような錯覚とめまい
 次の瞬間、運命の女神の強い力に現実に引き戻される。カルミナブラーナ、歌は力か、叫びか神への訴えか。ソロの声には鼓膜から脳の中まで震わされ、パーカッションには心臓の中まで入り込まれ、ピアノやフルートには心の泡立ちを見透かされ・・・ (じつは私、Yさんの隠れファンです)
 出演者全員の熱演にあっという間に過ぎた2時間でした。汗だくのMIFARA氏と同様、私たちの頭の中も汗びっしょり!感動をありがとうございました。
H・H


残暑お見舞いコンサート (終了しました)
2005年 8月27日(土) 開演:14時 開場:13時30分
奈良県 いかるがホール(大ホール)
入場料3,000円
協力:細田真平
主催:みんなで歌をうたう会
お問合せ: sofmak@osk2.3web.ne.jp まで
いかるがホールへのアクセス >>